開店当初、豆腐の消費期限を「5日間」としていましたが、4月下旬から「6日間」として販売しています。豆腐の冷却方法を変えたことが主な要因です。
豆腐は「生もの」ですから、魚や肉と同じように長持ちしません。長持ちさせるには、原料の大豆をよく洗うことと、すぐ冷却保存することがたいせつです。
大豆の表皮には、いろんな細菌や菌の芽胞が付着しており、これが腐敗の一因となります。とくに芽胞は100度で煮ても死なず、除去は容易でありません。当店では、福島工業製の殺菌水製造装置を日本から運び、大豆の洗浄に使っています。15秒間漬けるだけで、ほぼすべての細菌や芽胞、ウイルスを死滅させるというスグレものです。
もう一つの「冷却」については、パック詰めした豆腐を冷たい水が循環する中で急速に冷やすのが効果的だと言われています。日本の中規模のお豆腐やさんは、氷温に近い水を循環させる「ホットパック」という水槽を持っていて、そこに出来たてのパック詰め豆腐を投入しています。これで消費期限が1~2日間伸びるそうです。
ホットパックは400~500万円もする装置なので、当店は持っていません。でも、4月下旬から大きなバケツに氷水を張り、パックした豆腐を入れて急速に冷やす方式に変えました。ポンプの代わりに人力で循環させますが、原理は同じです。
製造日ごとに1丁ずつ冷蔵庫で保管し、どのくらい持つか確かめていますが、1週間以上、大丈夫でした。
とはいえ、初めに申し上げたように、豆腐は「生もの」です。すぐ冷蔵庫に入れてくださるよう、お願いします。
店主拝。