木綿豆腐、絹ごし豆腐、焼き豆腐の3種類をつくります。名前の語感から、木綿や絹で漉すと思われがちですが、そうではありません。絹ごし豆腐は、やや濃いめの豆乳をつくり、型枠に凝固剤を入れてから一気に流し込み、水槽で冷やした後、そのまま切り分けます。すぐれた凝固剤である食品添加物用の純粋な硫酸カルシウム(澄まし粉と呼びます)が開発され、絹ごし豆腐が広がるようになりました。
木綿豆腐は、豆乳を大きな桶に入れ、凝固剤でプリン状に固めた後、いったん崩してから型枠に入れ、重石をかけて脱水します。脱水する分、濃度が濃くなります。「豆腐の本来の姿は木綿豆腐だ」という人もいます。厚揚げやがんもなどは木綿豆腐でつくります。